日常のケア

普段のおしりケア

正しいおしりケアを身につけ、習慣づけておけば、痔の悪化を防ぐことにつながるだけでなく、痔になる確率はぐっと低くなります。実践してみましょう。

総合監修 岩垂 純一 先生
監修 黒川 彰夫 先生
監修 佐原 力三郎 先生

おしりはていねいに拭く

おしりは、便のカス等が残ったままにならないよう、普段からていねいに拭くようにしましょう。ただし、ゴシゴシこするのではなく、紙を押しあてるようにして優しく拭くようにしましょう。

また、多くの人は排便後におしりを紙で拭くだけで十分ですが、便の質、年齢等によっては、何回も拭かないと便が取れにくい場合もあります。こうした場合は、トイレの温水洗浄機能等を使って温水で洗うようにするとよいでしょう。

ただし、おしりの皮膚はデリケート。強い水圧で洗ったり、洗いすぎたりすると皮膚炎を起こしてしまうこともあるので注意しましょう。

おしりの優しい洗い方

①紙で優しく拭き取る

紙でゴシゴシこすると、肛門のシワやくぼみの中に便をすりこんでしまいます。さらに、皮膚が刺激されて、かえって痔の症状をひどくしてしまいます。紙を押しあてるようにして優しく拭き取りましょう。

②ぬるま湯で洗い流す

トイレの温水洗浄機能を使って優しく洗い流します。温水便座がない場合は、お風呂のシャワーを利用するとよいでしょう。水流は強くしすぎないようにしましょう。

③しっかり乾かす

タオルを使って水分を拭き取ります。ゴシゴシこするのではなく、押しあてるようにして優しく拭き取りましょう。

「温水便座症候群」にご注意!

最近は、「温水便座がないと便が出にくい」という人も増えていますが、日常的にそのような用途で使っていると、「温水便座症候群」になってしまう可能性があります。「温水便座症候群」とは、洗いすぎて皮膚炎を起こしてしまったり、温水便座機能を浣腸的に使うことで、だんだん刺激がないと便が出にくくなったりすることをいいます。温水便座の使用方法や回数にも注意しましょう。

生活改善のポイント

普段の生活習慣を少し変えるだけで、おしりの負担はずいぶん軽減されます。
次の「生活改善のポイント」を実践してみましょう。

お風呂は湯船にゆっくりつかる!

入浴は、痔の自己予防法として効果的なものの1つです。肛門が清潔に保たれるだけでなく、おしりが温まることで肛門のうっ血が改善されるので、毎日の習慣にしたいものです。大切なのは、シャワーだけではなく湯船にゆっくり入ること。半身浴でもかまいませんので、ぬるめのお湯でじっくり入るようにしましょう。

トイレは3~5分が目安

排便は3~5分程度とし、出ないときは無理せず切り上げるように習慣づけましょう。まだ便が残っているような気がしても無理に出しきろうとしてはいけません。長時間、強くいきむと肛門に負担がかかり、うっ血や出血につながってしまいます。排便は、便意をもよおしたときに無理なくするようにしましょう。

便秘や下痢にならない

便秘や下痢は、痔の大きな原因の1つです。便秘による硬い便は、肛門を傷つけてしまいます。下痢も肛門を刺激したり、細菌感染を起こしやすくしたりします。食物繊維をしっかりとる、お酒を控える等、食生活の見直しが大切です。

朝はリズムが大切

まず、朝は余裕をもって起床しましょう。そして、朝食をしっかりとることが大事です。なぜなら、朝は食事をとることによって起こる反射作用で最も便意が起こりやすい時間帯だからです。規則正しい食事と排便習慣を身につけましょう。

無理なダイエットはしない

極端に食事の量を減らすような無理なダイエットはせず、食事はしっかりとりましょう。食事の量が少ないと便のかさが増えません。少量の便ではなかなか便意が起こらず、便秘になりやすくなります。栄養素のバランスがよい食事を心がけるとともに、食物繊維をしっかりとるようにしましょう。

同じ姿勢を続けない

ずっと座ったままだったり、立ったままだったりと、同じ姿勢を続けていると、肛門がうっ血してしまいがちになります。休憩時間に軽い体操をする等、適度に体を動かすことが大事です。

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