ドクターに聞く
「治らない!繰り返す!そんな下痢には危険がいっぱい」

放置は悪化を招く原因。まずは原因が何かを突き止める
慢性的に下痢を繰り返す方は潰瘍性大腸炎やクローン病などの、炎症性腸疾患の可能性があります。国の難病に指定されていますが、今は腸の炎症を抑え症状を軽減し、炎症のない状態を維持できる有効な薬物療法がいくつも出てきています。ただ、年々増えてきているのも事実です。同じ下痢でも、便に血が混じっていたり、ずっとおなかが痛い場合などは受診した方が良いでしょう。また大腸がんといえば、大腸にできものができるので、便秘になると思われがちですが、体調が崩れて下痢になる場合もあります。おかしいと思ったら、すぐに受診して、腸の状態を調べてもらいましょう。
一方で、急にくる激しい腹痛や突発的な血便などは、ウイルスや細菌による感染性の腸炎が考えられます。感染性の場合は、むやみに下痢止め薬を服用すると、かえって良くないこともあります。この場合も、早期に受診し、正しい診断と適切な治療を受けるようにしてください。
草間かほるクリニック 院長
草間香 先生