ドクターに聞く
「下痢にならないために、普段からできることは?」

ベースとなる菌を普段からしっかり摂取する
まず、冷たいものをがぶがぶ飲まないことが大切です。また、腸内に良い菌が少なければ、いくら食物繊維をとっても効果が期待できません。普段から、腸内環境を整えておくことも大切です。予防としては、プロバイオティクスが有効と考えています。プロバイオティクスとは、腸内フローラ(腸内細菌叢)のバランスを改善する微生物のことで、乳酸菌やビフィズス菌が有名です。乳酸菌は、ヨーグルト等、発酵食品に多く含まれています。ビフィズス菌を含むヨーグルトもありますが、ヨーグルトは処方薬やサプリメントに比べて含まれる菌の量が少ないため、1日に300グラム摂取した方がよいといわれています。特に高齢者の方など、量を食べるのが大変な方もいらっしゃいますので、私は処方薬をお勧めしています。過敏性腸症候群の方も、プロバイオティクスの服用で調子が良くなったりしていますので、ベースとしてプロバイオティクスをしっかり摂取しておくことが下痢の予防になるでしょう。
順心神戸病院
白野純子 先生
腸内環境を良くするような生活習慣が大切
まず日頃から、腸内環境を良くするような生活を心がけることが大切です。バランスの良い食生活をはじめ、ストレスを溜めないようにしたり、睡眠をしっかりとることも重要。もちろん、偏食や暴飲暴食などをしないようにするのも大切です。
なかには、アルコールを飲むとすぐ下痢をする方や、脂っこい食事で下痢をしてしまう方もおられますが、そんな方でも、量を飲まなければ大丈夫だったり、家の食事なら脂っこいものでも大丈夫というケースがあります。自分の適量を見極め、そこまででやめるようにすることも予防になります。腸に問題がない方でも、理想は腹八分目。もう一口食べたいというところで食事を終わらせることが、食生活の改善にもつながると思います。
また、テレビなどで「○○にはこれが良い!」という情報が流れると、そればかり食べる人もおられますが、何においてもそれだけで良くなることはありません。食事は常にバランスを考えてとるようにしましょう。
草間かほるクリニック 院長
草間香 先生